子供の肥満を防ごう

学童期の肥満

学童期は、肥満の兆候がもっともあらわれやすい時期です。文部科学省が公表している「年齢別 肥満傾向児の出現率の推移(昭和52年度~平成18年度)」によると、まず年齢別では幼児期から学童期に入るとき(5歳から6歳になるとき)に肥満度の出現率が倍になり、その中でも10歳から12歳にかけての肥満の出現率が一番高くなっています。その後、13歳以降になると、少しずつ肥満の出現率が下がってきます。また、集計の初めの昭和52年から比べると、平成に入ってからは肥満の出現率が倍近くになっています。
結果的に、現代の学童期の児童の10人に一人は肥満児という結果がでてしまっています。
そして、この時期に高度肥満になっている子供は、幼児期にすでに肥満の兆候が現れているケースが多くみられます。幼児期から学童期まで、一貫して肥満に対する注意が必要だということです。

学童期は乳児期に比べると身長の伸びのスピードがゆっくりになるので、同じペースで食べていても体にたまりやすくなります。それに加え、偏食、間食、不規則な食事、運動不足など、肥満の原因となる生活の乱れが顕著に出てくる時期です。意思や行動範囲も広がり、自分でお金を持つようにもなり、その一方で親の影響力が弱くなってくる時期でもあります。
親としては、「何でも知ってる」「何でもわかっている」という考えに立つのではなく、客観的なデータを基に子供と一緒に肥満について考えたり、肥満の危険性などを説明したりすることが大切です。話し合いの上で、子供に肥満に対する自主性を持たせるようにするのです。その意味で、この頃からは、子供と一緒に頻繁に体重を測ったり食べたものをメモするなど、記録をつけるという作業が有効になってきます。

それから、勉強が本格的にスタートする時期ですから、塾通いや家庭での学習などで体を動かす機会を減らす傾向も出てきます。もちろん学習も大切なことですが、遊びや運動と食事のバランスについては、親も積極的に配慮するようにしましょう。

意思がはっきりしてくる年齢になると、「自分は太っている」という意識とそれに対するコンプレックスもだんだんと強くなってきます。その意識がマイナスに働かないよう、励ましながら肥満の解消を進めていくのも親の役割です。